大会17日目。そして最終日です。
ついにこの日が来てしまいました〜!! あぁ〜、淋しい〜。でも、決勝戦は早く観たいし、閉会式は楽しみでもあるのですが……。
カナダvsアメリカの男子アイスホッケー決勝戦は、お昼ごろから始まりました。カナダとアメリカのファンは、お互いが相手だと、どうしてあんなにムキになるんでしょうかねえ……。まあいろいろ因縁があるのは聞いてるけど。
この日のチケットはダフ屋で1枚4000カナダドルにまで跳ね上がりました! 知り合いのご夫婦は2枚4000カナダドルで入手されたそうですが、これなんて格安に思えた!?
私は部屋でテレビ観戦だったので、試合の様子はテレビ画像ですいません。
いよいよ決勝戦が始まります。試合後の握手同様、試合前に両チームが整列することも、NHLではありません(先に国歌斉唱があるので)。
やはり来てました! ウエイン・グレツキー(紺のスーツ)。隣のジャージ姿はカナダの首相です。
試合内容は、みなさんご存じの通り。勝った瞬間、ベンチから外に飛び出す選手たち。
部屋でテレビ観戦していた私たちは、窓を少し開けて、カナダがゴールするたびに外から聞こえる大歓声を楽しんでいました。1ブロック先のロブソン・ストリートにはCTVの仮設スタジオがあるので、そのまわりを人が埋め尽くし、モニター(パブリック・ビューイングではないので、小さいのに!)を一緒に見ているのです。
オーバータイムでクロスビーがゴールした時は、ゴールより一瞬早く大歓声が轟いたのでびっくり。テレビ映像のほうが数秒遅いのだそうです。
クロスビーのもとに駆け寄る選手たち。会場も大歓声ですが、こちらの窓の外も、怒涛のような歓声とクラクションで騒々しいくらい。これが夜まで続くんだ……(この時、まだ3時前)。
外の様子はこちら。ここはロブソン・スクエア。
ここはトロントのグレツキーのレストラン「GRETZKY'S」。
ここはバンクーバーのモルソン・ハウス。
歓声に誘われて外を見ていたら、前のビルからも人が! その先のビルのかげに、CTVの仮設スタジオがあるのです。
ヒーロー・インタビューです。今日、ウィニング・ゴールを決めたシドニー・クロスビー。ノバ・スコシア州出身で、今、NHLの若手の中で最も有望視されている選手です。まだ22歳。「ネクスト・ワン」とすら書いているスポーツ・コメンテイターもいる。それはエリック・リンドロスの称号だったはずなのに……。
それにしても、でき過ぎのゲームでした! あり得ない!! あり得な過ぎる!!!
2−1とカナダがリードし、勝利が目前だったのに、残り25秒で同点ゴールを入れられた時、私はここでもうダメかと思いました。彼らが、というより、私の運が。いいこと続きのバンクーバー・オリンピックでしたから、つい先ほどまで「その上、こんなにいい締めくくりになるなんて!!」と思っていたのです。
しかーし、土壇場で同点! もう運もここまでだ、と。世の中、そう何でも思い通りになるわけではない、やはり私の人生はこうなんだ(←ちょっと悲観的)……と、オーバータイム前のインターミッションの時に、既に半分ガッカリしながら考えていたのです。
そうしたらこの展開!! 反省しました、何でも決めつけて考えてはいけないと……。
それにしても、ヒーローと呼ばれる人はすごいんですねー! やっぱり何か持ってる。サドンデス・ゴールは別の選手が決めたっていいのに、やはりクロスビーなんだ!?
OTでハラハラさせられた分、逆に喜びが大きくなったし、通常より長くゲームを見られて得した気分になったし……。まあ勝ったから言えることですが、本当にでき過ぎのゲームでした。
この記念撮影シーンを見ると、8年前のソルトレーク五輪を思い出します。あの時はまだバンクーバーに住んでいて、全試合テレビで見ていました。当時も同じようにファンは熱狂していましたが、さすがに今回は規模が違った! なにしろ地元で開かれているオリンピックですからね〜。それにトリノではメダル取れなかったから……。
そろそろ閉会式会場に向かわなければなりません。その前に、この熱狂に飛び込んでみます!
ロブソン・ストリートまで行くと、シアーズ方面に行く人の流れが延々続いています。よーし、この中に入ってみようっと! 2人とも人混みは得意じゃないけど、これは今しかできない経験だから!
まわりから聞こえるのは、歓声、叫声、笛・ラッパ・カウベルの音、「Oh! CANADA!!」の声、「オーレーオレオレオレー」の歌……。みんな勝利の行進のように進んでいます。
上空でシャウトしている人がいる、ハイタッチしている人がいる、淡々と歩いている人もいる……
シアーズ前は国旗の乱舞。ホッケースティックに付けてる人も多い。
またまた大国旗が登場。向こうにビルの国旗も見える。
振り返ると、ロブソン・スクエアはこんなです!!
私の後ろにも、こんなに人が!
バス停の上にのぼった若者たち。エネルギーが余っているのは分かるけど、危ないぞ〜!
翌日見たら、バス停は破損もなく無事でした。たぶんおまわりさんに止められたのだと思う。今回、ハンパない数のポリスマンがバンクーバーのダウンタウンに集結しているのです。だから、酔っぱらったりハメをはずし過ぎている人がいても、比較的安心して歩けます。
この後、私たちは人混みの中で完全に前に進めなくなり、仕方なく逆方向に行く人の流れに乗って引き返し、裏通りを通って別の道に抜けました。もう閉会式までギリギリの時間。閉会式でも観客を巻き込んでの演出があり、1時間前から練習があるのです。
後で知ったのですが、“勝利の行進“が向かっていたのは、グランビル・ストリートとロブソン・ストリートの交差点だったらしい。テレビ画面で上から見ると、隅々まで人で埋め尽くされていて、さらに四方の道路から新たに人が入ってくるので、みんな身動きが取れなくなり、その場に留まって勝利の雄叫びをあげているような状態でした。ここを通り抜けるのは土台無理な話だった……(苦笑)。
閉会式後、またこのあたりに来てみたいと思います。
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