●留学情報センター
今、バンクーバーには、「◯◯留学センター」または「△△留学情報センター」という留学生のためのサポートセンターが、20カ所くらいできている。私がESLに行っていた頃には、まったくなかったもので、3年ほど前から急激に増えた。その背景には、当時、韓国からの留学生が激増したという事情があり、韓国人経営のものが多かったが、現在では日本語スタッフもおいて、日韓両国の留学生を対象に、様々なサービスを提供している。
たまたま仕事で何カ所か訪れたのだが、いやあー、びっくり。こういう雰囲気なのかーと思ってしまった。なんというか、放課後集まるサロンのような溜まり場のような・・・。それまで、留学生といえば、学校、ホームステイ、スターバックスと幾つかのお店が“生活の場”だったのであるが、もう一つ、別のカテゴリーの“居場所”ができた、という感じだった。
留学情報センターがどんなことをやっているかというと、学校を選ぶための無料カウンセリング、入学手続き無料代行、スタッフの送迎による学校見学、無料の英会話サークル、日本語インターネットの無料使用、ホームステイ紹介、ビザの申請・延長・変更手続き無料サポート、国際テレフォンカードの割引販売・・・などなど。見事に「無料」サービスが続いている。そのほか、センター独自のアクティビティ(スノボー・ツアーやホェールウォッチング・ツアーなど)を企画しているところもある。
センターの広さは様々だが、通常、カウンセリング・デスク(日本語・韓国語)とコンピューター・コーナーがあり、テーブルと椅子が置かれ、「売ります/買います」など情報交換のための掲示板が設置されている。
壁には、紹介しているESLや専門学校のパンフレットが貼られ、そのセンターを通して申し込むと授業料が割引になる学校には「10%OFF」などの表示がある。
このようなサービスがあるので、今やバンクーバーの日韓学生は、センターを利用するのが当り前のような感じすらある。
たしかに、日本語インターネットが無料で使えるのはありがたい。ESLのコンピューターには日本語環境がないし、インターネット・カフェを使うとお金がかかる。センターではメールアドレスの作り方も教えてくれるので、利用しない手はない。
しかし、ビザの手続きまでやってもらっちゃうのは、なんだかなあ・・・。なんか、そういうことって、辞書を引き引き、自分でやることに価値があると思うのだが・・・。
中には、学生ビザだけでなく、ワーキング・ビザや移民ビザの相談にのると書いているところもあるのだ。センターが林立し過ぎて、サービス競争みたいになっているからなのだろうけど…(ま、利用者にはありがたいか)。
ただ、注意が必要な点もある。
昨年、経営不振で夜逃げ(本当に)した留学センターがあり、入学金として納めていたお金を持ち逃げされてしまった学生が何人もいたのだ。被害額が最も大きかった人はC$3,000。学生にとっては大金である。テレビのニュースでも、大きく取り上げられていた。
他の地域に、こういった留学情報センターがあるのか知らないが、利用するかしないかは・・・あなた次第である。