●留学生のメンタルヘルス---私の場合(2)
私には、カナダに来たばかりの頃(まだ語学学校に行く前)にできた友人が2人いた。1人は、ホストマザーの友達家族(娘同士が同級生だった)の家にステイしていた人で、私が到着した翌日、ホストファミリーと一緒にその家を訪ねたのだ。彼女はその日、日本から着いたばかりだった。
もう1人は、同じ家にステイしていたメキシカンの女の子に誘われて、彼女の友達がステイしているホストファミリー宅に遊びに行ったところ、そこにステイしていた日本人で、私と同じ日にカナダに来た人だった。
そして、話をしてみたら、その2人はダウンタウンにある同じ語学学校に行くことが分かった。
それで、紹介がてら一度3人で会い、その後も何かと交流があるという不思議なご縁なのだ。私だけ学校が違っていたので(彼女たちもクラスは違っていた)、そう頻繁ではなかったが、その夏は花火を一緒に見に行ったり、ラフティングに行ったり、後にそれぞれアパートに移ってからは、ポットラックパーティーがあると誘われたりしていた。
語学留学の場合、1年ほどでほとんどの人が帰国してしまうが、我々3人は(最初、2人は1年くらいの予定と言っていたにも関わらず)ずーっとカナダに居続け、3人とも移民ビザを取ってしまったという、これまた不思議なご縁なのである。
さて、渡加後1カ月半を過ぎ、私の疲れがピークに達しつつあった頃、この3人プラス彼女たちの日本人の友達数人と会う機会があった。どんな名目でどこへ行ったか忘れたが、とにかく日本食を食べに行き、数時間、思いっきり日本語だけでしゃべった。
学校の友達が相手だと、たとえ学校外でも、日本語で話すことにどこか罪悪感を感じるものだが、この時はそんな気づかいはまったく無用だったので、心おきなく日本語で話していた。
その後、ホームステイ先に帰った私は、「気分」がまったく変わっていることに気がついた。昨日までのモヤモヤ鬱々した重苦しいものがなくなり、何かスッキリしているのだ。身体の疲れはまだ残っていたが、それもあまり感じないほどだった。
この時、初めて気がついた。ずーっと身体的な疲れだと思っていたものは、実は心のストレスから来ていたのだと・・・
(以下、次号)
★‥‥‥‥‥‥‥‥‥★バンクーバーだより★‥‥‥‥‥‥‥‥‥★
★後日、この記事に対して「学生から移民ビザを取れるのですか?」という質問をいただきましたが、3人とも日本で数年間の仕事のキャリアがあり、それで申請したのです。たまたまカナダには学生ビザで来ていた、ということでした。
仕事経験がなく学生からいきなり移民ビザをとるというケースは、移民している親の呼び寄せ(ファミリー・クラスという)以外は難しいのではないでしょうか?
『All About Japan』の「カナダに暮らす」というページには、移民ビザや就労ビザのことも出ています。掲示板もあります。どうぞご参考に。
http://allabout.co.jp/family/canadianlife/
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