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国際結婚こう・ふこう
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01/09/27/
●パートナーの家族とのつきあい方 <国際結婚ワークショップより>

01/09/06/
●夫の家族とのつきあい方

01/08/30/
●カルガリー事件・その後(3)

01/08/23/
●カルガリー事件・その後(2)

01/08/09/
●結婚を決めるまで(3)--- 小さなギモンは解消しよう

01/07/26/
●結婚を決めるまで(2)--- 相手を見極めよう

01/07/19/
●結婚を決めるまで(1)--- 時間をかけよう

01/07/12/
●カルガリー事件・その後(1)---7月9日の公判より

01/07/05/
●金銭感覚の違い(2) <国際結婚ワークショップより>

01/06/28/
●金銭感覚の違い(1) <国際結婚ワークショップより>

01/06/21/
●カルガリー事件への反響

01/06/14/
●カルガリーの事件

01/06/07/
●偏見?

01/05/31/
●国際結婚のイメージ(2)

01/05/24/
●国際結婚のイメージ(1)

01/05/17/
●国際結婚は“偉そう”か?(2)

01/05/10/
●国際結婚は“偉そう”か?(1)

01/04/26/
●結婚式

01/04/19/
●生活様式の違い---キッチン編

01/04/12
●食べ物について(5)

01/03/22
●食べ物について(4)

01/03/15
●食べ物について(3)

01/03/08
●食べ物について(2)

01/03/01
●食べ物について(1)

01/02/22
●「グレーター・バンクーバー 国際結婚の会」

01/02/15
●「国際結婚」ガイドサイト、オープン!!

01/02/08
●論法の違い

01/02/01
●私の周りで「国際結婚」が動いている!?

01/01/25
●パートナーの家族との付き合い

01/01/18
●夫の里帰り(2)

01/01/11
●夫の里帰り(1)

00/12/14
●コミュニケーションの問題(4)--- 我が家の場合

00/12/07
●コミュニケーションの問題(3)

00/11/30
●コミュニケーションの問題(2)

00/11/23
●コミュニケーションの問題(1)

00/11/09
●移住に関わる問題

00/11/02
●国際結婚ワークショップ

00/10/26
●モテる日本人女性

00/10/19
●離婚の理由

00/10/12
●不幸の実例

00/10/05
●日本人移民の大半は国際結婚移住 ●バンクーバーの特殊性 ●「こう・ふこう」とは





●コミュニケーションの問題(4)--- 我が家の場合

今まで人様のことばかり書いてきたが、我が家の場合はどうかというと・・・

うちは夫がスイス人、妻(私)が日本人でカナダに住んでいる、というカップルである。夫の母語(スイスは公用語が4つあるので「母国語」とは言えない)はスイス・ジャーマン。私はもちろん日本語だから、最初の頃は2人の共通語である英語で話していた。最近は彼の日本語が上達し、なおかつ日本語で話したがるので、会話の7〜8割は日本語になっている。

もちろんお互いの文化の違いはあるけれど、私はスイス人の気質に、非常に日本人と近いものを感じているので、日本人とカナダ人カップルほどのギャップを感じたことはなかった。おまけに彼は無口だ。だから“Let's talk.”と言われたことはほとんどない。

一方、私は、恩師から「考えていることは、言葉にしなければどんな相手にも伝わらない」ということを常に教えられてきた。「何も言わないで分かってもらおうとするのは“甘え”よ」とすら言われた。
でも、たしかに納得できた。
家族でも親しい友人でも、言葉にしなければ、私が何を考えているかは伝わらない。そもそも言葉で話しても100%伝わることなんて少ないのだから、話さなかったら、ほとんど分かられていないに等しい。だから日本にいる時から、自分の考えや感情をなるべく正確に言語化する訓練をしていた。
ただ日本では、それを実際に話すとき、相手の様子を見るなど気を使わなければならない。その点、カナダは“思っていることは言ってもいい”文化だったので、私にとっては率直に言えることがむしろラクだった。

だから「コミュニケーションの問題 (1)・(2) 」で書いたような問題は、我が家ではそんなになかった。
もちろん口ゲンカはしたけど、だいたい私が勝っていた。その状況を適切な言葉で表現するとこうなる。→「語学力は劣るが、口は達者」

彼の英語力と私のそれでは、格段の差がある。日常生活でも仕事でも周囲のカナダ人とコミュニケーションをとるのに何の問題もない彼に比べて、私は大いに問題ありだと自分で思う。それでも口ゲンカをすると、何故か勝つ。言いたい事が日本語で比較的ロジックに浮かんでくるので、それを英語に直しても理路整然としているからなのだろう。相手はぐうの音も出なくなってしまう。
ただ、感情が先走っている時は、やはり言葉にならない。怒りの感情の場合は、特にやっかいだ。言いたい事が言えずに黙ってしまう妻たちの気持ち、よーく分かる。

私が最初の頃から心がけていたのは、同じ理由によるケンカを繰り返したくない、ということだった。だから何かいさかいがあったら、どんなに小さくても、徹底的に理由を話し合った。何故そう言ったのか、何故そのような行動をとったのか・・・。私と考え方が違うと、それは彼がヨーロピアンだからなのか、スイス人だからなのか、それとも個人の性格から来るものなのか、しつこく聞いた。
彼は今までそんなこと、考えたこともなかったようだが、私に問われて、自分の性格やスイス人の気質など、深く考え、分析するようになった。

一度、彼の態度に私がムッとして(詳しい理由は忘れてしまった。それほどにささいなことだった)険悪になりかけた時、しばらく時間をおいて頭を冷やしてから、何故そういうリアクションをしたのか聞いてみた。すると、それはスイス人にとっては普通のことだという。だから彼はケロッとしていた。
そこでハタと気が付いた。私は、日本人なら当然するリアクションを、無意識のうちに彼に期待していたのだ。そして、彼がその通りにしなかったので、ムカついていたのだった。
「なるほど、国際結婚での文化の違いの問題ってこういうことなんだ」とその時初めて実感した。

最初の頃にこういった努力(?)をしてきたおかげで、最近はあまりケンカもしなくなった。‥‥というか、議論する内容が変わってきた。
一つだけ、彼に対して納得できないのは、ささいな行き違いの理由を、お互いの母語でない英語で話すことによって生じた“誤解”に求めようとすることだ。「私たちは両方ネイティブ・イングリッシュ・スピーカーじゃないから」というのだ。
しかし、何でもかんでもその理由で片付けられるものではない。
それに、多少言葉上の誤解があっても、そばで話していれば、相手の言わんとするところを汲み取れるはずだ。
・・・なんて私のコミュニケーション論は、やはりコテコテの日本人である。