●カルガリー事件への反響
先週お伝えしたカルガリーの日本人女性の事件について、大きな反響をいただいた。やはり日本では報道が少なかったらしい。私もいろいろ調べてようやく事情が分かりかけてきたところだ。
6月14日発行の「バンクーバー新報」にも、一面で紹介されており、独自の取材情報も書かれていた。父親のピーター・ジョン・ブラウンは22歳で、窃盗罪など複数の犯罪容疑で指名手配されていたそうである。
カナダの日系コミュニティーに衝撃が走る一方で、最近、日本ではこのような事件が多発しており、ある人が日本にいる母親にこの事件のことを話したが、あまり驚かれなかったという話も聞いている。
つい数日前にも、日本で起きた同じような事件の記事を読んだ。
20代の母親が、生まれたばかりの子をポリ袋に入れ、自宅前の用水路に流したというのだ。幸い、袋の口がかたく結んであったため、中の空気が逃げずに、浮き袋のような状態になって用水路に浮かんでいた。そして、赤ちゃんが泣いていたので、猫かと思って引き上げた近所の人によって、助けられたということだった。
カルガリーのケースと違うのは、この母親にはちゃんと家族がいたことだ。夫がいて、この赤ちゃん以外に子供もいたという。夫は妻の様子にまったく気付かず、近所の人は、この母親がひきこもりがちだったので、妊娠していたことも知らなかったそうだ。これはこれでまた恐ろしい状況である。
最近、このような事件のニュースを、たしかに月1回くらいは聞いているような気がする。
今日はたまたま「国際結婚の会」と「移住者の会」両方のミーティングがあり、どちらでもこの件に関連する問題が話し合われた。「国際結婚の会」では国際結婚カップルや婚約中・交際中の人たちの、「移住者の会」では日系コミュニティー全体のメンタルヘルスを考え、どういうケースにどう対処していけるかなどが話し合われた。
日本人が少ない都市に住んでいる方からは、こういう会があることがうらやましいと言われることがある。
・・・確かにそうかもしれない。